鼻・耳・のどはいずれも口とつながった器官で、常に相互に作用しあっています。これらの器官の病気が直接歯に影響をおよぼすことはありませんが、特に、成長発育期に、鼻づまりや扁桃腺肥大などの病気になり、症状が長期化すると、歯並びや咬み合わせに悪い影響をおよぼすといわれています。
一例として、
成長期のお子さんに鼻閉がある
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鼻呼吸がしにくい
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やむをえず口呼吸となる
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(鼻の治療)
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鼻閉は治る
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しかし、習慣として口呼吸が残る
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必要以上に口を開けていることにより、口のまわりの筋肉が引っ張られる
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筋肉により、あごの骨・歯が側方から押される
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あごの骨の成長が阻害される
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あごが狭くなり、歯がデコボコになる
(歯自体の大きさが正常であっても) このような連鎖の結果として、歯並びが悪くなることがあるということをお知りいただきたいと思います。
もちろん、矯正歯科医が鼻・耳・のどの病気を治すことはできません。そこで、当クリニックでは、必要に応じて他科の医院(耳鼻咽喉科、小児科、内科など)への対診も行います。
身体のなかの一部としての口であり、歯であるという認識のもと、歯科のみで治療、解決できない問題に対しては、他方面から意見や治療を取り入れることで、スムーズに治療が進むよう心がけています。